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ヤマハYPJ-Cレンタル記

あけましておめでとうございます!今年もよろしくお願いしますm(_ _)m
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新年一発目のネタは最近無性に気になっていたスポーツ向け電動自転車のインプレッションです。年末に道の駅富士川にてレンタルできるものを借りて3時間じっくり乗り回してきました。
クロスバイクタイプの電チャリとしては現在フラッグシップモデルとして君臨しているこちらですが、半ば購入検討のつもりで探した良い所悪い所、自分なりに気づいたところを紹介します。


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道の駅富士川のレンタルサイクルは年中無休で様々なタイプのスポーツ自転車を三時間500円という破格で借りることができます。電動タイプは現在YPJ-Cのみです(MサイズとXSサイズ有)。車種を指定する際は事前に電話で予約が必要ですが、年末というだけあってか自分以外に予約は無かったおかげでスムーズに手続きできました。飛び込みも可能だそうですが現地に常設の窓口のようなものはなく、売店のレジで一声かけると事務室に通されて、そこで誓約書類の記入や説明などを受けることになります。走行ルートは指定がなく自由に乗り回すことができますが、オススメルートの地図を渡してくれるのでほぼそれに従う感じで走りました。近隣の富士川大橋を渡りきった所から入る対岸の河川敷が非常に気持ちよかったのでレンタルされる方はそちらもオススメです。年末年始も営業するとのことだったので、休みの間の遊びに是非使ってみてください。ヘルメットは無料貸し出しがありますがグローブはないので持参を推奨します。

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さて、本題に入ります!世界初の電動自転車を生み出したヤマハが新分野として開発した本格的なスポーツ向け自転車がこのYPJシリーズです。ドロップハンドルに22段変速を備えたロードバイクタイプのYPJ-Rと、バーハンドル&18段変速でクロスバイクタイプのこちらYPJ-Cの2種類が現在販売されています。共通しているのは電動自転車特有のバッテリーやモーターから来る重さ、漕ぐ際の違和感などのネガを克服し、軽量で走行性能の高いスポーツ自転車とアシストユニットをうまく融合させ、自転車ならではの走りを楽しめるものをというコンセプトだそうです。

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狙いを定めているユーザー層はガチの自転車趣味の人たちというわけではなく、ファッションや運動として手軽にスポーツ自転車を初めてみたいという層が対象となっているようですが、先に本格的と書いたように妥協のない造り込みが功をなしてか、自転車趣味人のセカンドバイクとしての需要もあるようです。例えばアルミフレームやパワーユニットはYPJのために新設計されており、通常30kg近くにも達する電動自転車の中では異例の16kg(Rなら約15kg)というかなりの軽量さを実現しています。お陰でアシストの切れる走行域に達した後や、アシストを使わない場合でも“電動”を感じさせない軽快なスポーツ自転車らしい乗り味を楽しむことができます。

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細かい所を見ていきます。走行に必要な情報は液晶マルチファンクションディスプレイを介して見ることができ、左側のスイッチで表示内容やパワーモードの切り替えを行います。スピードメーターは押し歩きでも即座に反応し、他に時計、バッテリー残量計、残りアシスト走行可能距離、オド&トリップメーター、平均&最大車速、ケイデンス、消費カロリー等多岐にわたる情報を表示させることができます。またマイクロUSBポートを備えスマホナビ等への給電も可能です。

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またディスプレイは着脱式で、アシストユニットのキーとしての機能も兼ね備えています。ボタン電池駆動なので車体側のバッテリーが切れた際にも速度などを表示できるのは嬉しいですね。

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2.4Ahのバッテリーは小型軽量で、小さなモーターとも相まって一見しただけでは電動自転車っぽさがほとんどないような見た目です。一回の充電でアシスト可能な航続距離はECOモードで48km、STDモードで22km、HIGHモードで14kmとサイクリングで使うにはだいぶ短め。同じヤマハのエントリー向けスポーツ電アシのPAS Braceが60~90kmまでアシストできるのと比べてしまうと心もとないですが、アシストなしでも軽快に走れる特性を考えると、従来の電アシとかなり違うコンセプトなんだなぁと納得できます。発進加速や上り坂ではアシストを使って、そこから先はなるべく自分の脚で、自転車そのものと向き合って・・・ということなのでしょうね。

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幸運なことにこの日は予備バッテリーまで貸してくれました。大きさは500mlのペットボトルよりも低く、薄いくらいで、重量は500g程度と信じられないくらい軽いです。リュックサックに入れての持ち運びはわけないですし、なんならウィンドブレーカーのポケットに入れておけるくらいの高い携行性でした。ひとつおよそ2万円と決して安くはない予備バッテリーですが、アシスト多用で長距離移動をする際には必携です。自分はヒザや股関節が悪いのであまりガチンコな漕ぎ方はできず、巡行速度20km/hほどでHIGHモードアシスト多用といった乗り方で、この日は30kmほど走行しましたが最初からついていたバッテリーは予想通り途中で底をつきました。

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パワーユニットはバッテリー同様に非常に小さなもので、バイクのクランクケースを思わせるカッコいいデザインです。スポーツバイク向けに設定されたリニアなアシスト特性を持っており、漕ぎ出しからスピードが乗るまで、そしてアシストの切れた後に至るまで電チャリっぽさをこれまたほとんど感じさせず終始とにかく自然なフィーリングでした。特に24km/h以降のアシストしてくれなくなる領域への行き来の違和感のなさは全くと言っていい程で特筆ものだと思いました。アシスト域では自分の脚力が2倍くらいになったような感じですが、良くも悪くも一般的な電チャリにありがちなモーターが表立ってガンガンアシストしてくれるようなパワー感はありません。

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組み合わされる外装18段ギアはエントリースポーツバイク向けとして定評あるシマノSORA。アシストHIGHモードでも結構自分の脚を使って進まなければならないので頻繁にギアチェンジして走ることになりました。坂道も上りますがラクではないんです!とはいえ、電動自転車のアシスト比率上限は道路交通法で厳密に定められており、10km/h以下ではモーターと人の力の比率が2:1、そして24km/hに達するまで徐々にアシストを小さくしなければならないというルールで、YPJもそれに則って作られているので運転の大変さは電チャリ全般に通じることなのかもしれません(調べるとヤマハを含む大手でこのアシスト比率を守っていない車種があるとして国民生活センターから注意喚起が出たりしていますがw 車やバイクほどスペック差が分かりやすく出ない電チャリならではの事情が車種ごとの微妙な個性を生んでいる可能性もあります)。
夏休みに友達と遊びに行ったサイクルスポーツセンターのコースで乗った電チャリの快適さを忘れられずに今に至るのですが、公道を走ってみて初めて分かる発見もあるものですね。

また試乗ルートには8%以上の急こう配もあり、半ば山を登って降りるような感じでもありましたし、乗っている最中には疲れを感じることがあってもそんなルートを含んだ30キロもの距離を走って(普通の自転車では自分だと考えられない距離です)最後にはほどよい疲労感といった程度、悪い右足も大丈夫で翌日の筋肉痛もないような具合だったので“自転車漕いでる感”は多大ながらも知らずとアシストにすごく助けられてた、と例えるのが適切なのかもしれません。

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シフターはシマノのラピッドファイアシフト。ほとんど乗ってませんがいちおうまだ所有しているフジの20インチミニベロ、ヘリオンRと同様の物で操作感はカチカチ気持ちよく決まって上々です。

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左側にはクリック式のビルトインベルが備わっており、スマートな外見です♪

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ヘッドチューブに音叉マーク。二輪のヤマハならではで所有感を高めてくれそうな演出です。ブレーキは前後とも一般的なキャリパー式ですが文句なしに効きがよく、スポーツ車らしい気持ちの良い走りの一端を担ってくれました。エンブレのない自転車では大事なポイントですからね。

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サドルはとっさの高さ調整も難なく対応するところは良かったですが、薄くて硬くてケツがとにかく痛かった…!車両自体の乗り心地は悪くないのですが自分で買うなら真っ先にココは変えたい所です。またホワイトの車体色を選ぶとサドルもホワイトになるのですが、レンタルで在庫してあったホワイトを見てみるとジーンズの色が移ってサドルがみっともないことになっていました。

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走行中の写真たち。道の駅のすぐ近くにある富士川サイクリングロードにて。

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推奨ルートの山道の途中で見つけたビンテージもののイセキポルシェトラクター!!

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江戸時代に建立されたお寺の門が文化財になっていました。

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山で地図見ても道がとうとう分からなくなり(極度の方向音痴)ウェスタン街道を通って帰る図w
ここは南アルプス市の隣なので周りに見える山々がとてもきれいで、山間部では街を一望できる景色の良い所もありました。走るのに夢中で景色の写真は撮れなかったのが心残りでした。

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あと最初のほうで触れた道の駅の対岸の河川敷。平らな道がどこまでも続いていてとても気持ちよかった!時間が足りなくてちょろっと走る程度だったのでここもまた走りに行きたいです。

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最後は係の方の許可を頂いてシビックへの積み込みテスト。ホイールサイズが700Cなのでミニベロのようにはいかないかな…?と思っていたら普通に素積みできてしまいました。ハンドルやサドルを触ることもなく乗っていた状態そのままです。写真ではディレーラーが心配ですが特に問題ありませんでした。長距離輸送の際はクッションを置くなどの対策が必要になりそうです。流石のFN2で700CクロスもそのままOKということを証明できました。重量が電動と思えないほど軽いので、スイス軍自転車の比ではないほどラクに積み込みできると分かったのも収穫でした。電動自転車を買うとしたらたいてい車に積み込んでどこかへ出かけるときに使うことになりそうですが、これだけシビックに気軽に積めるのなら行き先がいっぱい広がるなぁと思います。


総評としては、電動自転車という先入観で見ると思っていたほどラクできる乗り物ではありませんでしたが、一日楽しめるスポーツ自転車としての確かな手ごたえ・乗りごたえがありながら結果的に乗り手を疲れ果てさせることのない、巷でよく言われるYPJの“黒子としてのアシスト”を身をもって知ることができました。アシストパワーで感動できるような面はありませんが、超えられない壁としての法規制がありますし、技術の使い所はそこではなかったのです。モーター介入の自然さはピカイチでその自然なフィールを活かして、程よい運動として後味よく楽しめるサイクリングの距離を倍以上に広げてくれる自転車だと思います。これはあくまで片足が悪い自分の感想なので健脚な方が乗ったらより、アシスト域でない自転車本来の部分を引き出して満足できるんじゃないかと思います。それでも久しぶりに運動したなという感触と、サイクリングってこんなに楽しかったんだ!という再発見の驚きが後日の現在も残っています。これは本気で欲しいかも…。価格がおよそ20万円と結構高めなのと(無料の盗難保険がついたりしますが)、アシストメインで乗るタイプのPASブレイスや折り畳みタイプのパナソニックオフタイムといった他車種も気になっているのでもうちょっと悩む必要がありそうです。ただYPJはその中でもあまり本気で考えていなかったところを、今回の試乗で大いに心変わりさせてくれたことは間違いないです。

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