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R33GT-R試乗記

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箱根エリアで旧車やスポーツカーを貸し出しているFun2Driveレンタカーの貸出年齢条件を最近ようやくクリアできるようになったので、念願叶ってレンタルに行ってきました。第一弾はR33スカイラインGT-R!世界に名を轟かせたド級マシンを一泊二日でじっくりと楽しんできました。


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サンデーランに行くのにS2000が車検&修理から帰ってこれなかったので、いい機会だしどうせなら高速がラクそうなグランドツアラーを借りて行ってみようと思い、初めはスープラを借りようとしていたのですが、3月はレンタルする人があまりいないそうでほとんどの車両がメンテナンス中・・・ということで空いていた33Rになりました。まぁこちらもいずれは借りようと思っていたので結果オーライです。以前言及しましたがGT-Rシリーズの中では33Rが一番大好きなんです!

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貸し出しラインナップはAE86からガヤルドまで様々なのですが33Rの料金はこれらの中だと最安値クラスです(他にハチロク、新旧ランエボ、32Rなども同額)。土日価格で24時間めいいっぱい借りて車両保険込みでも23,060円でした。ちなみに予約前金を事前に要クレカ払い、そして当日の支払いは現金のみ、さらに一万円をデポジットする必要があるのでご注意です。

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当日の貸し出し時には店員さんが丁寧に操作方法や注意事項をレクチャーしてくれるので安心して乗ることができました。普段から自分はクルマにたくさん触れる仕事をしていますが車齢20年を超えるものとなると中々触れる機会がないですからねぇ。ちなみにR33はだいぶ前にタイプMをちょっと動かしたことがある程度です。GT-Rはシリーズ自体これが初体験です・・・(*´Д`)

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日本と一部の限られた国でしか販売されなかったにも関わらず、レース活動やサブカルチャーなどを通して今や世界的に大人気のスカイラインGT-R。特に人気のアメリカでは輸入規制の25年ルールをクリアできるようになった32Rがバイヤーに多数買い漁られ輸出、国内玉の相場が急騰するという現象まで起こりました。この33Rも来年1月で登場から25年を迎えるので32同様の現象が起きるのか気になります(もう品定めはとっくに始まっているかもしれませんね)。

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世界が渇望する伝説のGT-R!そのハンドルを握ることができたのはいちクルマ好きとして感慨深いものがありました。この個体は平成7年(1995年)の初期型Vスペック。個人的にはまだそんなに古い印象はありませんでしたが数えてみればもう24年も前の車です。それだけ昔の車ではありますが、社外マフラー以外はフルノーマルという貴重な車両を用意してもらえました。

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33Rは兄弟の32&34と比べると世間では一番不人気で、忌み嫌う人たちすら目立つ不遇の型です。兄弟よりも肥大化したボディとデザイン、頭文字Dでの辛辣な批評、広報車チューン騒動など色々と原因があるわけですが、こうした評価は中古車相場にも響いており、現在のカーセンサーでは32Rが平均350万、33Rが328万、34Rが919万(!)というように現れています。

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比較的不人気とはいえ決して安い車ではないのですが、GT-Rシリーズの中では現在一番リーズナブルな型と言えます。デザインでは引き締まったアスリートのような体つきの32&34も良いのですが、自分はこの大馬力に見合った伸びやかでグラマラスで、高速走行を連想させるGT的ボディがカッコいいと思っており純粋に一番好きです。ボディサイズはスカGシリーズ中では最大の大きさなのですが、全幅は1.8m以下なのでそれほど扱いづらくは感じませんでした。

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細かい装備を見ていきます。この年代でキセノンか~、明るくて良いぞ!なんて思っていましたが後で調べると前期・中期は本来ハロゲンランプで、コレは後期用のヘッドライトみたいです。値段は高くつくそうですがこの流用は33オーナーの間ではちょっとした定番カスタムみたいです。

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足回りは純正そのまま!タイヤサイズは前後共235/45R17。ブレンボキャリパーも標準で前後採用という贅沢さ。利きはガツンではなく踏んだだけじわ~っと効く素直なフィーリングです。ヘビー級の車体を過不足なく止めるストッピングパワーを有しています。鳴きもほぼありませんでした。乗り心地は本来ハードなものらしいのですが、ショックの経年劣化のためかしっとりカドなく路面をいなすようになっており、スポーツカーとしてはかなり安楽な乗り心地に感じました。

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ちなみにVスペックは専用のローダウンサス、フロントブレーキ導風板に加え、標準車の機械式LSDから電子制御のアクティブLSDに変更され、それに連動してアテーサE-TSがより細かい制御をする“プロ”へと進化しています。GT-Rニワカの自分は乗る直前までフルタイム四駆だと思っていたのですが、これはどちらかというとスタンバイ4WDに近い方式で、基本は常時FRで必要時のみにアテーサの制御でフロントに適切な配分量の駆動力が伝わるようにできてます。

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唯一の社外パーツであるマフラーはアメリカのinvidiaエキゾーストがついていました。音量はちょっと大きめですが安全運転をしながらにしても持ち前の名機RB26DETTの美しい直六サウンドをしっかり味わうことができるのでレンタルスポーツカーの安全対策としては最適解だなと思います(ちなみにドライブレコーダーも装着されています)。エンド部はげんこつが余裕で入る大きさですが・・・中間パイプも流石GT-R、そのまま腕を通せてしまいそうなほどの太さです@@;

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リアウイングは角度を変更できるようになっています(奥の方に調整穴が見えますでしょうか?)
びよんと伸びたラジオアンテナは車内のラジオをONにすると自動的にせり出てくるものです。
これすごい好きです(*´Д`) 現代の車では失われてしまったレトロで味わい深い装備です。

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トランクルームは過不足なさそうなサイズ。床下にはちょっとした収納スペースとテンパータイヤがあります。さらに重量配分改善のためにバッテリーがトランク奥に収納されています。ちなみにタワーバーは社外っぽい見た目ですがれっきとした純正品です。フロントにもついています。こうした補強類のお陰もあってかボディは年季を感じさせないほどバシッと剛性感があります。

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ダッシュボード廻りはオーソドックスであまりスポーツカーらしさを感じさせない雰囲気です。サテライトスイッチがついていたりしたR32と比べるとバブル崩壊後という開発背景を匂わせるものになっています(それでもハイテクで贅沢なクルマであることには変わりありませんが)。
ちなみにこの車、車内はかなり広々している割にドリンクホルダーが一個も存在しません・・・w

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フロントシートはハーフスエードのセミバケットタイプ。見た目は少しチャチですが肌触りがよく、乗降性とサポート性を高い次元で両立させており、さらにロングドライブでも疲れにくい良いシートに感じました。背もたれの調整が細かくできるダイヤル式なのも玄人っぽくて良いですね。

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ノブを引いてワンタッチで後席にアクセスできます。乗車定員は4名なので2人掛け席ですね。

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FRベースのクーペなので居住性は全く期待していなかったのですが、大人の男が普通に快適に座れてビックリしました。前席を最大に下げても拳一個分くらいのニースペースがありました。

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背を張って座ると頭とリヤガラスの間隔が数cm程度でしたが、そんなに問題は無く長距離走行もリアシートでバッチリこなせそうです。狭苦しさを感じること無く本当に快適です。R33が肥大化したのは居住性の改善要望に対応してとのことだったそうですが、そのことからかシャーシがセダンのローレルと共用になり、お陰でこれだけ快適な後席が成り立っているように感じます。

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ステアリングパッドは当時のマーチなどと同じエアバッグ入りの大きくて野暮ったいものです。今見るとネオレトロで萌え萌えですが、このデザインは流石に不評だったようで中期型ではデザイン変更されています。ちなみにR32のエアバッグ付きはオプション扱いでかなり珍しいのですがR33では標準なので安全性を重視するなら積極的にこちらを選ぶ理由になりえると思います。油圧のパワステはアシストが結構重めで運転の手ごたえを存分に感じられるフィーリングです。

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運転席目線をなるべく再現しようと頑張ってみた図。長いボンネットはほとんど視界に入りません。全長4.7m弱のボディの大きさこそ初めのほうは意識したものの、前述の通り全幅が1.8m以下に収まっているお陰か乗っていてそれほど扱いづらく感じるようなことはありませんでした。

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オールアナログのメーター。この個体はテールのV・Specロゴが失われてしまっていましたが、メーター内にあるアクティブLSDランプの存在でも違いを見極めることができます。それと33RはABSもついています。今では当たり前ですがふた昔前だとそうでもなかったりしますからね。

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新車価格のそこそこした車だけあって(初期Vスぺが529万円)装備面では今見ても結構良く感じます。ワイパーは速度調整機能付きの間欠ワイパーで、リアワイパーまでついています。ウインカーレバーは普通だったので撮らず。オートライトは残念ながら設定がありませんでした。

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パワーウインドウに電動格納&調整式ドアミラー、集中ドアロック付きです。スイッチベース周りの涙ぐましい補修痕が泣かせます・・・。そういえば最近33Rも32,34共に部品の大規模再販が開始したみたいです。こちらはニスモヘリテージパーツ扱いですが、公式メーカーが旧車の維持に助力してくれるのは嬉しい限りです。今後も広く長くそんな風潮が広まってほしいです。

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3連メーターは左から前輪トルク計、油温計、ブースト計です。トルク計はほとんど動いている所を見られませんでした・・・。よっぽどのことがないと前輪は駆動しないようで、たまーにピクピクしている程度です。まぁ飛ばすと目の行かなくなる位置ですし致し方ないかもしれません。エアコンは楽ちんなオートエアコン。オーディオはこれまたレトロな純正のカセットデッキでした。

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シフトはマニュアル5速。操作感は今の基準で見るとストロークがちょっと長く、入りはカチカチ節度感がありながらも収まった後でグラグラと遊びのある、レトロちっくな雰囲気を感じさせるものになっています。クラッチペダルは重いですがインプレッサWRXなどのちょっと前の2Lターボ勢のような耐え難い重さではなく、ロングドライブでつらさを感じることはありませんでした。ギアバンドは5速というだけあってワイドにとられており、街中では4速でも充分かも?と思います。
ミッションマウントのへたりが来ているようで、急加速時はちょっとギアが入りづらかったです。

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収納スペース紹介!アームレストコンソールは500mlペットボトルを入れて半閉じできます。

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グローブボックスはかなり小さめ。車検証入れとETC機器だけでかなりカツカツでした。

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ドアポケット。ガチスポーツではないベースグレードがある車種としては、居住性はよくとも収納類は全体的に弱いですね。S2000に乗ってる自分が言う事ではないかもしれませんが・・・w 

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車検証入れには車両の取扱説明書と新車時保証書が入っていて拝むことができました!

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内容はGT-R専用ではなく一般グレードとも共通のもので、あまり目ぼしいイラスト等はなし。

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キーはGT-Rらしくてカッコいい純正鍵です。キーレス類は無く、施錠はカギを差し込んで行うのですが、集中ロックの作動音がほぼ無音でロックできてるのかどうかよく不安になりましたw 

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お待ちかねのエンジンです!名機と名高いRB26DETTです。カタログスペック上では最高出力280PS/6,800rpm、最大トルクが37.50kgf·m/4,400rpmとなっていますが、パワー感はマフラー交換のブーストアップ効果もあってかあからさまにソレ以上ある感じです。先代の32Rの同エンジンと比べると数値上ではわずかなトルク向上のみですが、重くなった車重に対応するためにかなりの部分に変更が加えられたそうです。ニュルのタイムが32R比でマイナス21秒だったことからもその運動性能の高さは推し量ることができます。回転数が3,000rpmあたりでターボが効き始めるのですがそれまでは結構スカスカで、発進時などに不足を感じることこそ無いものの、高いギアから加速するような場面ではアクセルべた踏みでも全く加速してくれません。今のダウンサイジングターボとは真逆のターボ車らしさの強い昔ながらのフィーリングです。

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ターボが効きだすともうすんごいです。シートに身体が押し付けられ、1,540kgの車重をまるで羽でも吹き飛ばすような如く猛烈な加速で突き動かします。加速感は現行シビックタイプRやWRXに負けないくらいの強さです。油断してアクセルを踏んでいるとあっという間にリミッターに当たってしまうでしょう。レブリミットが8,000rpmですがそこまでとにかく気持ちよく回るのも特徴で、ターボ車にありがちな加速の頭打ち感を全く感じさせない、ハイパワーNA車に似たトップエンド特性を感じます。さらには直六らしく管楽器のように高く響き渡る甘美なサウンドと、エンジンの振動がほとんど無いマナーの良さを伏せ持っています。ただ社外マフラーのおかげなのか加速時には鼓動感というか脈動感のようなわずかなバイブレーションを感じられる場面もあり、GT-Rの官能性に磨きをかけているように思えました。ちなみに高速道路での巡行回転数はトップギア時速100キロで約2,600rpm、120キロで約3,000rpmでした。少し高めの回転数なのですが振動が少ないのとレブリミットが高くエンジンのキャパがまだまだある状態なので回りすぎてる感はあまりありませんでした。それよりもっと上の速度域で巡行するのが気持ち(ry

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今回は一人だったり友達をとっかえひっかえ3人乗せたりで540kmほどを運転しました。燃費を計測したのですが下道と高速を半々くらいで走った一度目の給油ではリッター8キロ、下道オンリーでワインディング中心の二度目は5.4キロでした。総給油量75.6リットル!ガス代はバカになりませんがいずれも燃費など全く考えずに楽しんで踏んでばかりの運転だったのであくまでご参考までに。高速は思ったよりも伸びるみたいで、お店の人曰くリッター10キロくらいまで走ることもあるのだとか。天気はあいにくの雨でしたが車重があるおかげで外圧に強く、水たまりを踏んでもびくともしない安定性の高さはさすがのグランドツアラーでした。高速道路では特に疲れ知らずです。純正足は高い速度域においてもどっしりしたフラットライドな乗り味を保ち続け、直進性が高くやはりGT的資質を強く感じさせるものを持っていますが、ぬえわキロの辺りを境にバタバタと落ち着きを失いだすのが気になりました。これは本来の33Rの特性とは異なる現象のようなのでこの点に関してはショック等の経年劣化が悪さをしている可能性が強いです。

それとボディが大きく車重が重い事から峠向きのクルマではないのかなと思いきや・・・全くそんなことないんです!四輪操舵機構のハイキャス等がうまく働いているお陰か、カーブではビックリするほど鼻先がキュイキュイ入っていく爽快なコーナリングを魅せてくれてこれまた楽しいんです。本気で攻め込むとアンダー傾向だという評価を見ましたが、常識の範囲(?)で流した限りの感想では33Rだって間違いなくハンドリングマシンだと言えます。加速もハンドリングも物理法則を覆すかのようなハイテクさはすでにこの頃のGT-Rからもう立派に持っていたんだなぁと身をもって実感しました。意識してないときにはどうしても車重なりの重たさはあるんですけれどね(帰り道に運転したバモスがびっくりするほど軽快でしたw) ともかく色々言われる33Rでもこんなに凄くて愉しいクルマなら32Rと34R、そして今の35Rがどんなものかは確かめたくなってしまいます。月一くらいでレンタルスポーツカーインプレ記、ワンチャンあるかもしれません!?
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